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9/19/2025

スリランカで考えたこと

こんにちは、Ayubowan! 4月から横山研究室・業務協力者の柴辻です。

今年の2月、私はお休みを頂いて3泊5日でスリランカに遊びに行ってきました。実は

サンフランシスコ講和条約の時、スリランカの代表が日本に対する賠償請求権を放棄

してくれた、という有名な史実があるのですが、私はそれを知りませんでした。ツア

ー一行がネゴンボ空港に到着して大型バスで出発するなり、現地ガイドがこの話をし

て「だから日本の皆さんはそのお礼として少しでもいいからスリランカでお金を使っ

てくださいね」というのです。私は思わず財布を握りしめ、もう日がとっぷり暮れた

ネゴンボ郊外の風景をバスの窓から観察しました。

①ホテルから見たシギリアロック


空港からの道路には照明灯がなく、走っている車やたまにいる自転車もライトはつい

てないようで、外はほぼ闇です。目をこらして見ると、そんな闇の中を人が歩いてい

るのがわかります。次の日からも観光バスの窓から外を見ていると、何もない田舎道

をどこから来てどこに行くのか、一人で歩いている人がよく目にとまります。たまに

犬も歩いています。なぜ目にとまるかというと、犬や人の歩く姿に何だか存在感があ

るのです。人はほとんど手ぶらだったり、小さな買物袋みたいのしか持ってないのに

、この存在感は何でなのか、気になってきました。

②町の酒屋と門番のおじさん

思い起こせば私が学生の頃、京都に「河原町のジュリー」という有名な浮浪者がいま

した。彼の毎日の巡回コースは決まっていて、私は一度、河原町通を歩いてくる彼と

すれ違ったことがあります。その迫力と臭気に血が逆流する思いがしました。それで

も、大学の教育哲学の先生は「存在感のある歩き方ができるのは河原町のジュリーだ

け」と授業で褒めていたのです。スリランカから日本に帰って、柏駅からバスに乗り

、歩いている日本人を窓から観察しましたが、どうも存在感は感じません。ジョギン

グしている人はまだましです。考えてみるに、スリランカの田舎道を歩いていた人も

、河原町のジュリーも、きっと「無念無想」で歩いていたに違いないと思いつきまし

た。まあこれは私の推測です。

③古都キャンディの朝


さてスリランカは国民の半数が仏教徒です。子供は小学校でパーリ語のお経を少し習

うそうです。この子供たちが成人して、人生でいきづまったりした時、心はパーリ語

のお経に帰りつくのでしょうか。もしそうであるなら羨ましいことだと思います。こ

こではブッダは日本でより敬われ、日本でより身近な存在に感じました。私は何にで

も感化されやすいので、すぐにスリランカの小乗仏教のファンになりました。(たち

まち忘れましたが。。)

スリランカは宗教も自然も多様性のある魅力的な国です。背の高いココ椰子やバナナ

の林は見てて見飽きることがありませんでした。シギリアロックの上から見渡すジャ

ングルは爽快、途中の洞窟壁画の美女も感動的です。今度はツアーではなく、個人旅

行で行ってみたい。スリランカにフィールドワークで行かれる方、ぜひ私も同行させ

てください!


9/27/2024

服部先生の「奄美でハブを40年研究してきました。」を読みました。

 皆さんこんにちは。事務補佐員の柴辻です。

もうお読みになった方も多いと思いますが、奄美医科研の元准教授、服部正策先生のご著書を紹介したいと思います。服部先生には横山研もハブの歯その他でお世話になっています。

最初、私はこのタイトルを見て「そのままやん?」と驚いたのですが、読み終わると「先生の思いがこめられた、ぴったりなタイトルなのだ」と感心しました。ちなみに新潮社のこの本、表紙も魅力的なので、何というデザイナーかと思って奥付を見ると「イラストなどすべて著者」ということでした。服部先生すごいですね。

 

言うまでもなく、本の内容はどこを読んでもおもしろいです。ハブに関する詳しいお話から、奄美の自然や文化、環境保護についてまで。なかでも「私とハブとの仁義なき二十年戦争」は圧巻です。読んでいてふと、宮沢賢治の「なめとこ山の熊」に出てくる猟師と熊の関係を思い出してしまいました。まあ、ちょっと違うかもしれません。

 

幻の黒糖焼酎「瀬戸の灘」の話にはもっと感銘を受けました。寝かせば寝かせるほどおいしくなる、そんな紹興酒みたいな焼酎があったなんて・・と夢のように想像してしまいました。

ところが最近、中国の食べ物について調べていたところ、こんな記事を発見しました。それは「中国の蒸留酒“白酒”は瓶で保管しておくだけでおいしくなる。瓶熟成?」というものです。沖縄の泡盛でも同じようなことがあるらしいです。これは、白酒や泡盛のなかに熟成にかかわる油分が含まれているためだとか。昔の「瀬戸の灘」が瓶で熟成したのもこの油分のせいかもしれません。ボロボロの酒蔵がきれいに生まれ変わって失われた味・・・私の故郷、天下の「灘五郷」も昭和の時代にオートメーション化されました。当時学校の先生なんかは、「オートメ化されて温度管理が正確になって昔より良い酒が作れるようになったのだ」と胸をはって教えていました。本当にそうだったら良いのですが。

 

奄美に話を戻すと、請島のウケユリは私の今後の目標の一つになりそうです。私はこれまで何も下調べなし、ついて歩くだけという山歩きをしてきたので、地味な高山植物の花の名前を覚えるのも苦手です。ですが、ユリ科の花なら好きだし、名前に地名がついている花を本場で見るのは格別なもの。元気なうちにぜひ目標を持って加計呂麻島から請島まで遊びに行きたい、と思うようになりました。

 

環境保護についても、よくわからぬままに悲観的になる一方でしたが、服部先生のくつろいだお考えに「そういうこともあるのか」とほっとし、もっと勉強したいと思いました。

養老先生も最後「解説」で書いておられるように、この本はたくさんの人に読んでいただきたい一冊です。




1/05/2022

「海のクレヨン」 ~12色の海を越えて~

 皆さん、新年おめでとうございます。事務補佐員の柴辻です。

 

今回は ”スカパーJSAT” のプロジェクト「海のクレヨン」をご紹介させていただきます。スカパーって、あの衛星放送のスカパーがなぜクレヨン?って思いますよね。これは、クレヨンの生みの親、JSAT清野正一郎さんによると「世界中の海の衛星写真の中から12枚の写真を選び、その色から12本のクレヨンが作られました」ということなんです。




地球のどこかの「海の色」のクレヨン。色に名前はついてません。

 

クラウドファンディングで資金を調達されたとのこと。そちらのサイトの「プロジェクト概要」を読むと、これがとてつもなく素敵なアイデアの企画で、いろんな方が制作に関わっておられることがよくわかります。そして、横山先生は「海のクレヨン」に収録されている以下の衛星写真の解説にご助力されました:

 

1. イルリサットのアイスフィヨルド Ilulissat Icefjord, Greenland

2. オーストラリアのグレートバリアリーフ Great Barrier Reef, Australia

3. グリーンランドのパーミウト付近 Near Permiut, Greenland

4. バハマのエルーセラ島西部 Western Elucella Island, Bahamas

5.  キリバス共和国のカントン島 Kanton Island, Kiribati

6. 奄美大島の笠利湾 Kasari Bay, Amami Oshima Island, Japan

7. モーリシャスの海の中の滝 Waterfall in the sea, Mauritius

8. べルーズのブルーホール  The Great Blue Hole, Belize

9. アメリカのセントメアリーズ川河口 Mouth of St. Marys River, United States

10.     台湾の陰陽海 Yin Yang Sea, Taiwan

11.     バングラディシュのガンジスデルタ Ganges Delta, Bangladesh

ウクライナの腐海 Syvash, Ukraine





宇宙から見た海の色。衛星写真から色を抽出してクレヨンに再現されました。

 

一般販売は1月末からです。うーん、いくつ買おうかな、自分にひとつ、2才の甥っ子にはまだ早いかな、などと考えていると、思わず大好きな歌「美しいうみを~みたよ~」(團伊玖磨作曲・江間章子作詞「花の街」)を口ずさんだりして。昔中学で習ったこの歌、今も教科書にのってるんでしょうか。私はずっと、目の前の大阪湾か、せいぜい瀬戸内海の端をイメージして歌ってました。OL(これ死語?)時代に波照間島に行った時、砂浜にねころがって見た海が文字通り七色をしてるのには感動しました。でも世界、いや地球には七色どころか、いろんな複雑な色の海があって、その色には理由があるんですね。

 

 このクレヨン「みつろう」でできています。小さい子供からお年寄りまで、手元において楽しめそうです。お絵描きや塗り絵に使ったり、眺めて本物の海の色を考えてみたり。サイエンスを志す皆さんならどのような使い方をしますか?まず海の解説を読みたい?それでは箱の中蓋のさらに下に隠されたQRコードからどうぞ。Enjoy!