8/05/2013

ドイツ報告2

更新が遅れてすみません…M2の伊藤です。

早いもので、ドイツから帰国して2週間ほど立ちました。
しつこかった時差ボケもようやく解消してきました。

ドイツでは日本の時差ボケを生かして、朝5時台に起きる生活を続けて、「朝っていい!」ということで、日本でも実践しようかと思いましたが、無理でした…

さて、今回は明るい中での写真撮影が可能な領域として、γ線分光計の部屋をご紹介します。

サンプルの質量ごとに測定器が分かれています。
左から小→大です。

これらの測定器で、現地の年間線量を算出するために、ルミネッセンスサンプルの周りから採取した試料の放射線量を測定します。

しかし測定に入る前にまず年間線量用のサンプルを岩石ごと砕きます。



この作業が意外と大変で、大きな石などは砕くのに1時間ほどかかってしまいました。
さらに、砕いたと思ったら、乳鉢まで割れてしまうという…(汗

粉状になったサンプルは水平になるよう調整します。

出来上がった試料は密閉して、内部のラドンがラジウムと放射平衡になるのを待ってから測定します。

今回はあらかじめサンプルを送っていたので、そちらをまず測定しました。


また、7月2日にはシュー人間、いやSchöningenの遺跡も巡検しました。


Schöningenは40万年前の木製の投げ槍が見つかったことで有名な地です。
もともとこの地は採鉱が行われており、そこから考古学的調査が始まったそうです。


この遺跡の近くに出来たばかりの博物館の学芸員の方です。

ここは氷期・間氷期サイクルの影響を多いに受けて形成された地形で、露頭からそれぞれの時期に特徴的な堆積物を観察することができました。

遺跡について議論される研究室長のマンフレッド教授と学芸員の方


その後、博物館へ行く途中にベルリンの壁のモニュメントがあったので立ち寄ってきました。

左側に白い壁と右側に黒っぽいコンクリート壁が見えます。

右側の町が旧東ベルリンで、自由を求めて西ベルリンへの逃亡を図って、何人もの人がこの間を走り抜けたと言います。

しかし、その人たちはほとんど左奥に見える監視塔の人に見つかり、射殺されたそうです。
この地に立つと、過去のその情景が思い浮かべられ、何とも言えない思いがします。

当時の監視塔もまだ残されています。


その後、博物館に行き、Schöningen遺跡から発掘された様々な遺物を観察してきました。

帰りには、砂丘地形が発達している場所に立ち寄り、今後のサンプリングで気をつけるべきことなどをマンフレッド教授から伝授していただけました。




それでは、ここからは動物コーナーということで(笑)
休暇中に訪れた動物園の動物たちもご紹介します。

左のアライグマ…笑ってる?

抱き合うシロクマ…ではなく、喧嘩中です(笑)

仲良し猿。手が長い…体育座りがかわいいw

当動物園の目玉の赤ちゃんゾウです。

動物は家の中にもいました(笑)
帰国の直前、ギリギリで鶏の誕生を見ることができました!

ただ、鶏用の飼料もどうもアレルギーのようでヒナが誕生してから、ますますくしゃみがとまらなくなりました。

そして、夜は鳴き声がうるさくて眠れない…生まれたのが、帰国直前で良かったと思います(笑)

黒くて顔がよく分からない…

一羽にされると警戒音を発します。
が、カーカーではありません(笑)


最後に、研究室の皆さんです。(が、全員ではありません。)

右に約1名、変な人が…(笑)

1ヶ月というまとまった期間でしたが、あっという間に過ぎていきました。

研究所の皆様には大変お世話になり、誠にありがとうございました!

本滞在で得られた知識、測定結果を今後の研究に最大限に生かせるよう、頑張っていきたいと思います!