D3の山口保彦です。琵琶湖畔で開催されたASLO参加報告の続きです。
琵琶湖は、生態系や生物地球化学プロセスなどが湖沼学においてよく研究されていて、今回のASLOでも多くの研究発表がありました。一方で古気候学にとっても、琵琶湖堆積物は重要な役割を果たしてきました。実際に横山研でも、卒業生の高橋さんなどが無機元素組成や10Beなどを分析して、最終氷期以降の東アジアモンスーンなど古気候復元を行っていました。
しかし湖畔から見ただけでは、湖全体のイメージがよくつかめないので、学会終了後、すぐ近くの比叡山に(バスで)登って、上から見てきました(下写真)。これでごく一部なので、やっぱり大きいですね~。
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比叡山からみた琵琶湖の南湖。ASLO会場のびわ湖ホールも見えます(右奥の白い建物)。 |
そしてさらに、琵琶湖から少し北上して、やはり古気候学的に非常に重要なサイトである、福井県の水月湖にも行ってきました! ALSOの前の週に東大地惑で、中川毅さん(ニューキャッスル大学教授)の集中講義があり、まさに水月湖古気候学の話をたっぷりと勉強できたので、やはり実地を見ておきたいと。
2006年に掘削された水月湖堆積物試料は、横山研でも、卒業生の池田さん、元PDのJonさんが、研究に使いました。そして今、東大地惑の多田さんらによる水月湖堆積物再々掘削プロジェクトもまさにちょうど始まったところです。(参照:多田・高橋研究室メンバー日記)
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水月湖。中央やや右に掘削フロートがなんとか見えます。 |
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掘削された堆積物コアを処理する、多田・高橋研の皆さん |
また、京都大学も訪問して、宇宙地球化学講座D3の横山さんに、ラボを案内してもらいました。フェムト秒レーザーアブレーション、MC-ICP-MS、ICP-SF-MSなどなど、最新鋭の分析機器!
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京大地惑の建物 |
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宇宙地球化学講座のMC-ICP-MS |
というわけで、学会はもちろん、様々な訪問でも内容充実の1週間でした!