Science 2009 6/19, vol.324
Atmospheric Carbon Dioxide Concentration Across the Mid-Pleistocene Transition
B.Hoenisch, N.G.Hemming, et al.,
中期更新世後期(2.1Ma)
中期更新世後期の大気中pCO2は比較的安定していたことが、有孔虫殻のB同位体から判明した。CO2濃度と地球の気候には関連がありそうだが、長期間かけてCO2濃度が下がることと気候の遷移に関連があるとはいえない。
Fossil Plat Relative Abundances Indicate Sudden Loss of Late Triassic Biodiversity in East Greenland
J.C.McElwain, P.J.Wagner, et al.,
LT(三畳紀末期) グリーンランド東部
LTの生物の大量絶滅がCO2濃度の上昇、温暖化と一致して植物化石の記録に現れている。この環境変動は植物の大量絶滅は起こさなかったが生態系を大きく変えた。
Nature 2009 6/18, vol.459
Increased seasonality through the Eocene to Oligocene transition in northern high latitudes
J.S.Eldrett, D.R.Greenwood, et al.,
EO(始新世〜漸新世) ノルウェー・グリーンランド海
EOの寒冷化の北半球での状態はあまりよくわかっていなかったが、ノルウェー・グリーンランド海底堆積物中の胞子、花粉の分析から、冬の寒冷化が示唆されδ18Oのデータと組み合わせることができた。
PNAS 2009 6/16
Changes in the Asian monsoon climate during 1700-1850 induced by preindustrial cultivation
K. Takata, K. Saito, et al.,
1700~1850 ヒマラヤ、アジア
産業革命前の1700~1850年においては、人類が気候に影響を与えるのは土地の利用法を通してであった。耕地の広がりによりアジア夏モンスーンの循環が弱まった。
担当:高橋(M1)